LASERによる下肢静脈瘤血管内焼灼術

下肢静脈瘤について

一般に、下肢静脈瘤をもつ多くの人が苦しんでいる症状は、就寝中に突然ふくらはぎの筋肉にけいれん(こうむら返り)が起きて脚を伸ばすことも縮めることもできずに脂汗を流したりすることや、日中の下肢のむくみ、だるさ、疲れ、痛み、かゆみ、熱感などの不快感などです。
静脈瘤ができやすいのは男性より女性が多く、女性の10人に1人は下肢静脈瘤をもっています。また、静脈瘤のできやすい条件は、妊娠・分別、立ち仕事、加齢、遺伝などで、特に親からの遺伝は70%以上にも及びます。
一般に、下肢静脈瘤に苦しむ人の多くは積極的な治療には後ろ向きです。初期症状が出ると、むくみを軽減して静脈瘤の症状を抑えて症状の進行を予防するために、弾性ストッキングを着用(圧迫療法、保存的治療)することで安心しています。

ところが、加齢に伴い弾性ストッキングで症状を軽減していた脚に激痛が走りだし、血栓性静脈炎などの合併症を発症することが多くなります。そのために徐々に生活の質を保てなくなります。ここまで症状が悪化した場合には手術が必要です。
心臓に戻るときの血液は、下肢の下から上へ、表在静脈から深部静脈へと流れ、脚の筋肉のポンプ作用によって80~90%は深部静脈の中を流れます。表在静脈の一部を取り除いても日常生活に支障はありません。したがって下肢静脈瘤の治療では、弁が壊れて血液が逆流して血管がふくれて太くなり、曲がりくねった状態になった表在静脈を取り除く手術が必要です。
従来の下肢静脈瘤の治療方法はストリッピング手術(下肢静脈瘤抜去術)と硬化療法で、最新の手術としては下肢静脈瘤血管内焼灼術(静脈瘤血管内レーザー手術)があります。
ストリッピング手術とは、下肢静脈瘤の原因となる脚の静脈をワイヤーなどで抜き去る手術方法です。神経障害や痛みの後遺症を残すなどの合併症に注意する必要があります。
硬化療法とは、硬化剤という薬剤を注射で静脈瘤の中に注入し、炎症を起こして静脈瘤を消失させる方法です。外来通院で治療時間10~20分で済むというメリットはありますが、症状の軽減はあまり期待できず、再発することが多い治療法です。
下肢静脈瘤血管内焼灼術(レーザー手術)は、先端からレーザー光を照射する細長いレーザーファイバーを静脈の奥に挿入し、徐々に引き抜きながら膨らんだ静脈をレーザー光で焼き縮めて閉塞させる治療法です。縮んで逆流の無くなった血管は半年から1年で体内に吸収さます。他の2つの治療法に比べて完治する可能性が高いこと、合併症が起こりにくいこと、最も再発が少ないことなどのメリットがあります。しかも日帰りで手術ができます。

手術の流れ

一般的な下肢静脈瘤血管内焼灼術(レーザー手術)による治療の流れは以下のようなものです。

1.予約

専門病院は完全予約制で診察まで数ヶ月待ちというのが一般的です。診察待ちが1年という専門病院もあります。

2.診察・検査

専門病院では、医者が診察と検査を同時に行って治療方針を立てます。その際、エコー検査によって血液が逆流している場所を特定し手術方法を決めます。

3.手術

一般に、レーザー手術では患部への局部麻酔で手術しますが、病院によっては全身麻酔で手術する場合もあります。

手術後は直後から歩行可能です。血圧・脈拍を測り問題がなければ帰宅できますが、手術室で巻いた弾性包帯を付けての帰宅です。弾性包帯は帰宅した翌日の夕方に外し、手術後2日目からは就寝時以外は弾性ストッキングを約1ヶ月間着用します。

両脚の場合、手術費用は保険適応の3割負担で約12万円ですが、高額医療制度の対象になります。

4.再診(手術直後)

手術直後の再診は、通常翌日、1週間後、1ヶ月後です。手術後の合併症である神経障害、傷の化膿、皮膚炎、静脈炎などがなければ順調な回復です。

再診まで日常生活上の制限は特にありませんが、脚を使う激しい運動や飲酒は1週間、脚のマッサージは1ヶ月間控えます。通常、手術翌日からシャワー浴、入浴可です。

5.完治

最終的には半年から1年後の再診で静脈のエコー検査を行い、血液の流れが見られなければ完治です。

一般に下肢静脈瘤の治療に緊急性はありませんが、生活の質を保つために、積極的に下肢静脈瘤血管内焼灼術(レーザー手術)などの安全性の高い治療法の選択も必要です。

機材紹介


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